前科・犯罪歴がある場合の改姓・改名手続

上の名前である苗字(氏)の改姓や、下の名前である名の改名を希望する方の理由は様々ですが、その中には犯罪歴のある方がその更生のため、過去に報道された氏名やインターネット上で検索される氏名を変更したいという理由で、改姓、改名を希望される方がいます。しかしながら、家庭裁判所での氏名の変更許可申立てにおいては、犯罪歴を隠すことを目的としていると判断され、許可が認められない傾向があります。

では、このような場合に、どのように改姓、改名を進めていくべきかを検討します。

前科・犯罪歴がある場合の家庭裁判所の氏名変更許可申立て


過去に前科、犯罪歴がある場合、過去の判例から家庭裁判所では、変更許可を認めない傾向があります。裁判所の審理自体は、個別の事案により判断されるため、一概に、全てが認められないとは言えないかとは思いますが、公益的側面から変更許可は下りにくいと言えます。

このため、一般的には、養子縁組や、結婚などの身分行為があった際に、あわせて、氏名を変更される方がいらっしゃるようです。

家庭裁判所の氏名変更許可申立て理由

家庭裁判所で、苗字(氏)または名の変更許可を得るためには、苗字(氏)の変更については、やむを得ない事由が理由として求められ、名の変更許可を得るためには、正当な事由が理由として求められています。

このため、犯罪歴のある方がその更生を目的として氏名の変更許可申立てをするのではなく、その他のやむを得ない事由や、正当な事由を理由として、申立てを行う方もいるようです。

前科・犯罪歴がある場合の氏名変更許可申立ての判例


過去の氏名の変更許可の申立ての審判による判例では、代表的なものとして以下のようなものがあります。

・元暴力団員につき、氏の変更許可申立てにより、その許可が認められたケース(宮崎家裁平成8年8月5日審判)。
・前科者が、心機一転して更正したいという理由だけでは認められないというケース(東京家裁昭和41年7月18日審判)

一般的に、前科・犯罪歴の親族については、認められる傾向があるものの、その本人については、更生のためであったとしても、社会的・公益的な事情などから、どのように判断されるかは、その裁判官次第ではないかといえます。

前科・犯罪歴がある場合の氏名変更許可申立てについて

過去に前科、犯罪歴がある方の場合、家庭裁判所を経た変更許可を得ることができるかどうかは、その判断が難しく、仮に、婚姻等の身分変動があり、同時に氏名を変更できる場合は、その際に氏名を変更される方が、容易に変更ができるようです。家庭裁判所にその変更許可を求める場合は、どのような理由で申立てを行い、変更許可申立ての理由書の作成や立証資料の準備などは、かなり慎重に対応をする必要があります。

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